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アンティークとヴィンテージの違い

 

古いものを表す言葉は、アンティークやヴィンテージなど様々あります。

インテリアショップなどで、

[アンティーク家具]や[ビンテージ家具]と表示された商品を見かけたことがある方は多いかと思います。

いずれも古い時代の家具だというイメージがあると思いますが、

アンティークとビンテージの違いはあるのでしょうか?

今回は、アンティークとビンテージの違いについてご紹介します。

 

 

アンティークとは

アンティーク(antique)とは、フランス語で『骨董品』、あるいは『古代の』という意味となります。

語源はラテン語の『アンティクウス(Antiquus:古い)』で、

元々は古代ギリシャやローマの貴重な遺物、美術品を指す言葉として使われていました。

どのくらい古ければアンティークと呼ばれるのかといった正確な定義はありませんが、

一般的には100年以上の歴史があるものに対して用いられています!

ただ、西洋アンティークが1930年代前後のものを指すといった具合に、

例外はあるという事実は覚えておいたほうが良いでしょう。

また、アンティーク家具とよくいわれることからもわかるように、家具に対して用いられるケースが多い言葉となります。

その他にも、衣類やアクセサリーといった商品にもアンティークという言葉は用いられることも多いです。

また、アンティーク調という言葉がありますが、これはアンティーク家具に似せて作った商品のことを指します。

 

 

ヴィンテージとは

ヴィンテージ(vintage)は、名詞には『ブドウの収穫期』『ぶどう酒』、

形容詞には『銘柄の』や『優良な』『時代ものの』といった意味があります!

本来ワインの用語であり、原料であるぶどうが収穫され、醸造を経て瓶詰めされる一連の工程を指していました。

それが変化して、ぶどうの収穫年が記載されているワインのことをヴィンテージワインと呼ぶようになったのです。

一方、異なった収穫年のぶどうが混合されたものは名乗ることはできないため、

ヴィンテージワインは由緒正しいものとして一定の価値を認められるようになったのです。

また、そこから転じて、ヴィンテージは由緒ある年代に作られたもの、

古くて価値のある品という意味合いで使われるようになりました。

たとえば、ジーンズやギターなどで古くて価値のあるものをヴィンテージ商品と呼ぶのがそれにあたり、

こちらもはっきりとした定義があるわけではありませんが、年数にして20年以上古いものを指すのが一般的となります。

ちなみに、古さの上限について、特に決まりはなく、

古すぎるからヴィンテージではないといったことはありません。

 

 

アンティークとヴィンテージの違いについて

まず、アンティークとヴィンテージでは言語が違います。

アンティークはラテン語が語源となっていますが、ヴィンテージはフランス語がもとになっているのです。

また、より根本的な違いはその古さとなります。

どちらも古い商品を指す言葉ですが、両者を比較すると、

ヴィンテージよりもアンティークのほうが圧倒的に古いという事実があるのです。

20年が過ぎた商品はヴィンテージと呼ばれる可能性がありますが、その程度ではまだアンティークの域には遠く及びません!

アンティークと呼ばれるには、一般的に商品が作られてから100年以上が経過する必要があるためその差は歴然となります。

さらに、対象となる商品の性質の違いがあります。

アンティークというと古美術品や骨董品といった芸術性の高いものがその対象となる傾向がありますが、

ヴィンテージはギターやジーンズといった実用性の高いものが対象となっています。

そして、見て楽しむだけではなく、実際に使い心地がよいかといった点がヴィンテージの価値を大きく左右しています。